でんきはどこからやってくるの?

 タイトルを見て子供向けの内容と思われた方、ごめんなさい。逸般人向けの内容となっております。

 今回は私の自宅へやってくる電気がどのような流れなのかを追跡調査します。


 コンセントの向こうには……
 ※通常の電気の流れとは逆に辿っています。


 まず各部屋のコンセントは、ブレーカーに繋がっています。ここから漏電遮断機や主幹ブレーカーを経て家の外へ出て行きます。


 家の外へ出ると電力計があります。埋め込みで見えませんが、ここから引き込み部へと電線が伸びています。


 家への引き込み部分。ここにある接続部が責任分界点となります。(ここから電柱側は電力会社、家側は需要家の設備)


 電柱の引き込み部分。低圧配電線からヒューズを介して引き込んでいます。


 低圧配電線を辿ると柱上変圧器に着きます。ここでは6600Vを100/200Vまで落としています。


 柱上変圧器の一次側からは、高圧配電線へ電線が伸びています。


 高圧配電線を辿っていくと自動電圧調整器があります。これで昇圧して配電線の末端区間での電圧降下を補償します。私の町では確認出来ただけでも7基あります (^^;


 先ほどの自動電圧調整器から辿ること約4km。高圧配電線が2回線になり電線が賑やかになってきました。


 高圧配電線の立ち上がりです。ここから地中に潜り、配電用変電所へ向かいます。


 地中に潜った配電線はミニクラッドと呼ばれる装置に繋がってます。これは変圧器から各配電線に分岐するための装置で、中には遮断機があります。定格遮断電流は主変二次側が2000A、配電線側が600A


 この後は変圧器二次側に繋がりますが、外壁に覆われ見えません orz


 参考までに、別の変電所の変圧器。ここで電圧を6600Vに落とします。


 変圧器の一次側は遮断機や断路器を介して送電線へ繋がります。残念ながらここも外壁に覆われ見えません。


 参考までに、別の変電所の開閉設備。左上が引き込み部。その後に断路器。碍子がV字になっているのがガス遮断機。


 さて、配電用変電所を出た送電線(154kV菖蒲線)は次の変電所を目指します。


 途中で久喜線へと名前を変え、下段に別の66kV送電線を4回線共架して賑やかになります。


 北東京変電所への引き込み部。上段は275kVの東京中線、下段が154kV久喜線


 久喜線は引き下げ後に地中へ潜ります。


 北東京変電所の二次側はGIS設備です。久喜線もこのどこかに繋がってます。


 断路器の奥に見えるのが、275kVを154kVにする変圧器。配電用とは規模が違います。


 一次側は母線で複雑に繋がっています。


 一次側は従来の開放型設備で、断路器や遮断機が見放題。


 一次側には、河北1.2L線、河北3.4L線、東京中線、東京北線、春日部線、西越谷線の6線(いずれも275kV)が接続されています。このうち北東京変電所に供給しているのは河北1.2L線、河北3.4L線です。

 というわけで河北1.2L線、河北3.4L線を追っかけます。


 河北1.2L線、河北3.4L線はどちらも新古河変電所から出ています。


 引き出し部。ん?設備がピカピカ。最近GIS化したのかな?


 こちらにもGIS設備。その後ろにチラッと見えるのは変圧器。冷却ファンが大量についてます。


 こちらは一次側の遮断機。500kVともなると規模が違います。


 断路器もバカでかい。


 一次側の引き込み部。頭上でバチバチ音がしていて身の危険を感じるw

 この新古河変電所には、新京葉線、新筑波線、福島幹線、新古河線の4線が一次側に接続されている。500kVはネットワーク状になっており、ここから先はどこの発電所で作られた電気かはわかりません。
 福島幹線や新筑波線からの供給割合が多いようですが、原発が止まっている現在では新京葉線からの供給割合が増えている様です。

 以上で追跡終了です。


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