ダムの底に沈む街、川原湯

 つい先日、「川原湯温泉で移転前最後の祭り」というニュースが流れていた。何かと思って見ていたら、そう。八ッ場ダム完成で街ごと移転を余儀なくされた長野原町の川原湯地区のことだった。
 というわけで先日行ってきました。 

 ※説明が雑&不足な点があったので、後日一部記事を追加しました。

 国道145号を渋川方面から行くと最初に辿り着くのがこちら。
 岩島駅を過ぎて、145号が旧道とバイパスに分かれる辺りで現れる立派なコンクリート橋。これが建設中の「(新)第二吾妻川橋梁」
 吾妻線も岩島〜長野原草津口間はダム湖の底に沈むので付け替えが必要となる。ちょうどこの辺から付け替え区間となり、吾妻川を渡るとすぐにトンネルになる。
 なお、付け替え区間は10km弱で、うち8kmがトンネル区間。


 付け替え県道から第二吾妻川橋梁を見下ろす。架線はないが既に線路は敷かれている。手前が八ッ場トンネルの入り口で、(新)川原湯温泉駅の手前までトンネルとなる。
 この周辺では鉄道以外にも、国道や県道の付け替え工事が行われており、道路事情が一変しています。私の車のナビはデータが古いので付け替え道路は当然載っておらず、この辺で少し彷徨うことに…
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 先ほどの地点から旧道を西に進むと、日本一短い「樽沢トンネル」が右手に見えてくる。時間を調べたらちょうど電車が来るので撮影することに。
 冬枯れの時期だと、トンネル上の一本松が映えますね。次は新緑の季節に来よう。

 この周辺は水没はしませんが、樽沢トンネルを電車が通るのもあと僅かです。
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 川原湯温泉駅前。人影もなくひっそりとしています。
 後ろに見えるのは、ダムの両岸をつなぐ道路で「湖面1号橋」というそうです。話題になった当時は橋脚だけの状態でしたが、いつの間にか完成しているようです。


 駅前を通る145号旧道はたまにしか車が通りません。
 というのも、国道145号は既に「八ッ場バイパス」が開通しており、大半の車はそちらへ流れています。
 水没地区も住宅の代替地移転が進んでおり、現在は温泉街が数件営業しているくらいです。人気がないためか駅周辺でも頻繁に野生の猿を見かけました。


 温泉街への入り口。草ボウボウですが、奥のほうで数軒営業してます。


 川原湯温泉駅の上り方にある年期の入ったトラス橋、「第二吾妻川橋梁」。よく見ると橋台にひびが入ったりしてます。


 こちらは下り方にある、これまた年期の入ったトラス橋、「第三吾妻川橋梁」。(構図の都合で全体が入ってません m(__)m)
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 高台に移転した、(新)川原湯温泉駅。見た感じ駅舎はほぼ完成しているようです。
 この周辺に温泉街も移転してくる模様。


 代替地の高台から八ッ場バイパスと吾妻線を眺める。今度は紅葉の時期に来よう。
 ただ、線路付け替えの時期が2014年秋頃らしいので微妙かも…
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 こちらは、長野原草津口駅の上り方に建設中の「第三吾妻川橋梁」(右の部分)
 このまま高架橋で駅に接続するようです。


 第三吾妻川橋梁の上り方には真新しい変電所があります(施設のみで高圧線は未工事)。水没区間にある長野原変電所の代替施設と思われます。


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